リネンカーテン、麻カーテンが人気!! リネンと麻の違いと、購入前に知っておきたい基礎知識

2021.12.16 2023.09.18

なせ今、リネンカーテンが人気なのか!!お手入れや注意点など購入前に知っておきたい基礎知識

今、天然素材リネンのカーテンや、ジュート麻などのラグが、インテリアにこだわるおしゃれな人たちの間で人気です。「リネン」とは、麻の一種である亜麻(フラックス)を原料とする天然繊維のこと。リネン独特の滑らかな素朴な風合いは、シンプルでナチュラルな暮らしにすっと溶け込みます。

今回は天然素材のリネンカーテンの魅力と、そのお手入れ方法や注意点など、知っておきたい基礎知識についてご紹介します。

ボー・デコールオンラインとは?

1999年から「造り」「健康」「環境」をコンセプトに、永く使える上質な天然素材のインテリアを発信しているLOHASなインテリアショップ。オリジナルブランドの開発も手掛け、全国のインテリアショップ、デパートなどに提供しています。手仕事で造られた永く愛用できる天然素材インテリアを、少しでもお求めやすい価格で提案しています。

 

天然素材リネンの特徴、コットンとの違い

リネン繊維は、上質な「肌触り」「滑らかさ」や、高い吸湿性、通気性により中世ヨーロッパから高級天然繊維の代名詞とされています。貴族や上流階級の間で肌に直接触れる下着から衣料品の多くに使用されてきました。ランジェリー(lingerie)は中世フランス語のリネン製の衣類寝装品などを意味するlingeという言葉からの由来と言われています。ホテルなどのタオルやシーツを補完するリネン室も高級繊維のリネン製品を保管する部屋からの名残りのようです。

リネンのイメージ

そのようなリネンとはどんな素材でしょうか? コットンと比較しながら、その特性を見ていきましょう。

リネンとコットンはどちらも天然繊維です。天然繊維とは、その言葉のとおり、自然の状態で繊維として存在しているものを指します。さらに、天然繊維はその由来によって、綿や麻などの「植物質(セルロース繊維)」と、羊毛や絹などの「動物質(タンパク質繊維)」、石綿のような「鉱物繊維」に分けられます。

リネンとコットンはどちらも植物質の天然繊維に分類され、リネンは麻の一種である亜麻(フラックス)の茎、コットンは綿の種の周りにある種子毛に由来する繊維です。リネンとコットンはいずれも天然繊維ですが、性質が異なる点もあります。

リネンの特徴

LifLinplus / Pattern/ チェック キナリ×ブルーグレー

リネンの素材である亜麻は、比較的寒くて湿度の高い地域で育つ植物です。リネンの糸で織られた布の最大の特徴は何といっても柔らかな肌触りと滑らかな質感です。また天然素材である為、糸を紡いだスラブやネップがあり、表情が豊かな質感も人気のひとつではないでしょうか。

ネップ
生地に表情を生む「ネップ」
  • 綿と比較して、強度があり丈夫
  • 放熱性が良く、吸湿・放湿性に優れる
  • 自然な色の濃淡やでこぼこの風合いがある
  • シワになりやすい

リネンカーテンの素材や特徴について詳しくは、以下をご覧ください。

リネンのある生活 ~リネン(麻)の魅力と特徴

コットンの特徴

コットンスロー
コットンスロー

コットンは繊維の断面が中空で、リボン状の扁平(へんぺい)な形状で、中が空洞になっているため、軽くて適度な保温性があるのが特徴です。天然繊維としては丈夫で肌触りがやわらかく、衣料品や肌着など直接肌に触れるものによく使用されています。ほかにも下記のような特徴があります。

  • 吸湿性は非常に高いが、乾きにくい
  • 染料に染まりやすく、プリントや柄の自由度が高い
  • 洗濯強度があり、気軽に洗濯・漂白できる

リネンカーテンと麻カーテンの違いは

「麻」というのは生地の原料となる植物やその繊維のことで、麻にはさまざまな種類があります。リネン(亜麻)、ラミー(芋麻)、ヘンプ(大麻)、ジュート(黄麻)、サイザル(ヘネケン)など、麻の仲間にも多くの種類がありその特徴も違います。

一般的に麻と言えば「ヘンプ」や「ジュート」を連想する方もいるかもしれませんが、カーテンに使われる麻は大きく分けて「リネン」「ラミー」「ラミーリネン」の3種類です。

日本では『家庭用品品質表示法(昭和37年)』により、「麻」と表示できる繊維製品を「リネン」と「ラミー」の2種類に限定しています。ここでは「リネン」「ラミー」に加え「ラミーリネン」について、それぞれの特徴を解説します。

リネンとは

一年草の亜麻という植物を原料としています。
亜麻はフランス、ベルギーなどのヨーロッパや、中国の涼しい地方で栽培されており、日本語では亜麻(あま)と呼ばれる素材です。

独特の黄色みを帯びた、いわゆる「亜麻色」をしています。亜麻色というのは亜麻を紡いだ少し黄色みがかった淡い茶色にちなんでいるのです。

リネンの特徴としては繊維が細いため、しなやかな質感で触り心地がやわらかいことや、収穫量が限られているため希少性が高いことなどが挙げられます。
また、上質な肌ざわり、通気性・保温性にも優れていることや、汚れがついても落ちやすいことなどから、ヨーロッパでは中世から使用されてきました。リネンフラックスといえば高級繊維の代名詞となっています。

リネン(亜麻)
リネン(亜麻)

ラミーとは

多年草の苧麻(ちょま)という植物を原料としています。苧麻は生育が旺盛で、温帯地域では年に2~3回、熱帯地域では年4~6回も収穫できる植物です。

おもに中国やブラジル、フィリピンなどの温暖な地域で栽培されている苧麻から作られたラミーは、繊維にハリがあるため硬く、コシが強いのが特徴です。
織り糸が抜けにくく通気性の高い織物に仕上がります。

苧麻(ラミー)
ラミー(苧麻)

ラミーリネンとは

ラミーとリネンをブレンドして作られた生地のことで、「混紡」と「交織」の2つのタイプがあります。

高級なリネン(亜麻)を使用したカーテンは「リネンカーテン」もしくは「リネン100%カーテン」と表示される場合がほとんどで、リネンより安価でなじみの薄いラミー(芋麻)や混紡のラミーリネンは『麻カーテン』と表示されている場合があり「リネンカーテン」と「麻カーテン」では同じ植物繊維「麻」でも認識の違いがあります。

※ボー・デコールオンラインでは、リネン(亜麻)100%のカーテンを『リネンカーテン』、混紡もしくはラミー100%のカーテンを『麻カーテン』と表示しています。

コーラル Chintz / リネン100%カーテン / ドレープ
ボー・デコールオンライン リネン100%カーテン

リネンカーテンとは 魅力について

前述のとおり、リネンは植物の亜麻に由来する天然素材です。このリネンの繊維を紡績した糸の太さは均一ではありません。そのため、この糸で織られる布地には、ネップと呼ばれる繊維のでこぼこや隙間があるのが特徴。この不均一さが天然繊維の「味」であり、大きな魅力と言えるでしょう。リネンの天然素材としての魅力と特徴は、カーテンという大きな布地になると、いっそう発揮されます。そんなリネンカーテンの魅力について、詳しく見てみましょう。

室内のおしゃれ度が高まる

リネンカーテンを選ぶ一番の理由は、やはりリネンならではのナチュラルな質感。真っすぐでない糸を織り込んだリネンの生地は、ナチュラルな布地の風合いを楽しめます。生地のところどころにあるネップも天然のリネンである証し。天然素材のリネンカーテンは、ハードな印象になりがちな窓まわりをやさしい表情に変えて、室内をおしゃれな印象にしてくれることでしょう。

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使い込むことを楽しめる ホコリも付きにくく落としやすい

リネンカーテンは、コットンよりも生地に張りがあり耐久力に優れます。使い始めのアイロンがかかった状態ではパリッとした印象ですが、使い込んでいくうちに、やわらかな風合いが増してきます。化学繊維に比べて、天然繊維は静電気が起きにくいためホコリを寄せつけにくく、汚れにくいのもリネンカーテンの魅力のひとつ。長く愛用することで、ますます愛着が湧くアイテムだと言えるでしょう。

LifLinplus / Pattern/ チェック キナリ×ネイビー

お部屋の調湿効果 お部屋のカビにも有効

天然素材の亜麻は繊維に空気を内包し、通気性が良いことから、水分の吸湿・発散を素早く行う働きがあります。そのため、リネンカーテンには、もともと調湿機能が備わっていると言えます。リネンカーテンは湿度を吸収して上手に放散する特性から、雨の多い時期でも、カビが発生する心配が少ないでしょう。ただし、結露が多く発生する窓に吊るしたカーテンは、素材にかかわらずカビが発生しやすい状態になるため注意が必要です。リネンカーテンが空気のクッションとなり、部屋の内外の温度差を適度にやわらげる働きもあります。

リネンのメリット・デメリットをより詳しく知りたい場合は、以下の記事をご覧ください
天然素材カーテン『リネンカーテン 後悔』しないためにその理由と解決策を紹介

リネンカーテンを買う前に。
気になる疑問を解消

魅力にあふれるリネンカーテンですが、購入に当たって注意すべき点があります。リネンカーテンを購入する前に知っておきたいことについてまとめました。

リネンカーテンは透ける?

リネンカーテンを検討する際に、「透け感」が気になる人が多いようです。リネンには、ある程度の透過性と透光性がありますが、実際の透け感としては、夜に照明をつけた状態で室内にいる人の姿がぼんやりと分かる程度で、はっきりと何かが認識できるほどではありません。

リネンカーテンがおすすめな場所は、
「マンションなどで隣の建物に隣接しているわけではないが遠目で人のシルエットが気になる」、「ある程度陽ざしを入れたいがあまり丸見えにはしたくない」など、そんな場所にリネンカーテンは有効です。
リビングルームやダイニングルームなどくつろいだり食事をする場所、光を程よく遮りつつ、日光や風通しを取り入れたい場所にもおすすめです。

しかし寝室を完全に遮光にしたいなど、全く透けないカーテンをお探しの方にはリネンカーテンは向かないでしょう。とはいえ、リネンカーテンをある程度透けにくくする工夫をすることはできます。

リネンカーテンの遮光性について詳しくは以下をご覧ください。

▼ [動画あり]リネンカーテンの遮光性と透け感 ~透けるのが気になる方へ

リネンカーテンの遮光性と透け感

縮みやすく、シワになりやすい?

天然繊維はぬれた状態から乾燥するときに、シワが付きやすくなります。洗濯できるものは、洗濯後は脱水をできるだけ短くして、すぐに吊るして乾かすことでシワは軽減できます。パリッとした質感がお好きな場合には、洗濯後の湿っている状態でアイロンがけをするとよいでしょう。

しかし、最近ではこのリネン生地のシワ感がナチュラルでおしゃれに感じるスタイルになってきています。リネン製のシャツやワンピースなどもわざわざアイロンがする方も少ないのではないでしょうか。リネン生地のシワ感は、お洒落でナチュラルな風合いを楽しめるのが最近のトレンドです。

程よいシワ感がおしゃれなリネンカーテン
程よいシワ感がおしゃれなリネンカーテン

また、リネンに限らず天然繊維は洗濯することである程度収縮しますので、一度も洗っていない新品のリネンカーテンはある程度縮むことを想定する必要があります。なかには、ウォッシュしたうえで、販売されているものもありますが、新品を購入する場合には実際よりも長めの丈をオーダーするとよいでしょう。

サイズの選び方について詳しくは以下をご覧ください。

リネンカーテンのサイズの選び方 -既製カーテンと採寸方法の基礎

リネンカーテンのお手入れ方法・注意点について

天然繊維のリネンは、乾かすときにシワがつきやすいのが特徴ですが、お手入れ方法を工夫することで随分と軽減できますよ。リネンカーテンのお手入れとその注意点について見てみましょう。

まず、カーテンの洗濯表示タグに「洗濯不可」の表示がないかどうか確認しましょう。洗濯不可のリネンカーテンを自宅で洗濯すると、想像以上に色落ちしたり縮んだりするなど、風合いが損なわれる可能性がありますので注意してください。

自宅での洗濯方法

自宅でリネンカーテンを洗濯する場合は、次のように行うとよいでしょう。

1.カーテンレールからカーテンを外す

2.アジャスターフックを外し、洗濯ネットに入れる(大型の洗濯ネットを用意)

3.洗濯表示に従って、適量の洗剤、適切な洗濯コースを選び、脱水は30秒程度と短めに設定する

4.脱水後、できるだけ早めにカーテンレールに吊るして乾かす(シワが気になれば手でたたいて伸ばしておく)

リネンカーテンのパリッとした張り感がお好みの場合は、脱水後、リネンカーテンが乾ききる前の半乾きの状態で、高温でアイロンがけをするとよいでしょう。

クリーニングの利用方法と注意点

カーテンをクリーニングに出す場合には、仕上がりまで窓を覆うものが何もない状態になってしまいます。別のカーテンか、代替用の大きな布などで目隠しをするといった工夫が必要です。1日で仕上がるプランなら、朝にクリーニングに持ち込み、日中はレースカーテンのみで過ごしたあと、夜に受け取ってつけ直すこともできるでしょう。

クリーニングは、店舗に持っていくか、または宅配型のクリーニング店を利用することになります。店舗に持ち込む方が、仕上がりが早く料金設定が低いのが一般的です。しかし、かさばるカーテンを運んだり、店舗の営業時間内に持っていったりという手間を考えると、宅配型にも利点があります。

いずれにしても、カーテンをクリーニングに預けている間の対策を考えておきましょう。

リネンカーテンの洗濯方法について詳しくは以下もご覧ください。

リネンカーテンの洗濯方法ときれいに仕上げるポイント

魅力を知って、リネンカーテンを長く楽しもう

天然素材の良さを詰め込んだような、魅力がいっぱいのリネンカーテン。使えば使うほど味わいが増すのがうれしいですよね。リネンカーテンならではの魅力と適切なお手入れ方法を正しく理解することで、経過を楽しみながら、おしゃれなリネンのある暮らしを楽しみましょう。 「ボー・デコール」では、ナチュラルな風合いを大切に、上質ながらお手ごろで暮らしになじむデザインのリネンカーテンを豊富にそろえています。ナチュラルでおしゃれなリネンのある暮らしを始めてみませんか?

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1999年から「造り」「健康」「環境」をコンセプトに、全国の皆さまに永く使える上質な天然素材のインテリアを発信し続けているLOHASなインテリアショップです。オリジナルブランドの開発も手掛け、ウールラグ『ハグみじゅうたん®』リネンカーテン『Lif/Lin(リフリン)』リネンとコットンの雑貨『8à(ハチア)』を展開。全国のインテリアショップ、デパートなど258社に提供しているロハスインテリア商材の総合開発会社でもあります。オンラインショップでは、自社開発のオリジナル商品とコンセプトに添った厳選したアイテムをセレクト。手仕事で造られた永く愛用できる天然素材インテリアを、少しでもお求めやすい価格で提案しています。


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