人気の赤いヴィンテージラグ、トライバルラグヴィンテージ 原毛色 -赤ラグと生成りラグの魅力
海外のインテリア雑誌に出てくるような赤いヴィンテージラグや羊そのものの原毛で織り上げたトライバルラグヴィンテージはインテリア好きの方には憧れですね。
強い印象の赤いラグを選ぶときはほんの少しポイントを押さえるとおしゃれにまとめることができます。
そして、原毛…染めていない羊の毛を使ったトライバルラグ生成り色を私たちは渋い大人意匠の『ナチュラルトライバルラグ』と呼んでいます。
色の配分量やトーンなど、お部屋に面積の大きい赤や生成り原毛色を入れるときのポイントと、ヴィンテージラグの魅力をご紹介します。
ボー・デコールオンラインとは?1999年から「造り」「健康」「環境」をコンセプトに、永く使える上質な天然素材のインテリアを発信しているLOHASなインテリアショップ。オリジナルブランドの開発も手掛け、全国のインテリアショップ、デパートなどに提供しています。手仕事で造られた永く愛用できる天然素材インテリアを、少しでもお求めやすい価格で提案しています。 |
赤いヴィンテージラグの魅力
ヴィンテージラグの魅力のひとつは色褪せたシャビーな雰囲気。とくに赤い絨毯をイメージする方も多いのではないでしょうか。
ヴィンテージラグの赤
ヴィンテージラグの赤は、絨毯を織る部族や地域によって様々。たとえばアフリカ大陸モロッコのベルベル族が好んで使う赤はオレンジ色に近い鮮やかな朱色。イランのカシュガイ族の赤は生命の色である茜色。トルクメン族が好んで使う赤はロマンを感じさせる重厚で深みのある赤。トルコのシャルキョイキリムの赤はコチニールカイガラムシを使っているといわれるパープル系の赤が主体。(100年ほど前から化学染料が主流になり現在流通しているヴィンテージラグのほとんどは化学染料で染色されたものと思われます)
同じ赤でも使用する染料によって異なる表情を持ち、使い込んで褪せてゆく様子も均一ではありません。時とともにグラデーションのように色にムラが出る「アブラッシュ(※)」もヴィンテージラグをより魅力的にしてくれる要素のひとつです。
※糸を染色するとき、条件が同じでもその時々で染め上がりが違ったり、時とともに色にムラがでたりすることがあります。こういった色ムラを「アブラッシュ」と呼びます。「アブラッシュ」は手仕事でつくられた証でもあります。
赤い色が表現するもの
赤は他のどんな色よりも力を持つ色。ラグや絨毯に使われる赤い色が表現するものをご紹介します。
『大地』
身近にある自然や動物などをモチーフにして色糸で表現する手織り絨毯。古くから大地が「赤」で表現されることが多いのは、酸化鉄やマンガンを多量に含む鉱山が夕陽に照らされ燃えるような赤い色に見えることが理由かもしれません。赤は力強さの象徴として時に信仰対象となったり、魅惑的な色として語られます。
『生命』
色自体に意味があるというより、赤は生命の象徴として大切にされている色です。ヴィンテージラグの産地はトルコやイラン、アフガニスタンなどの中央アジア諸国を中心に東欧や北アフリカのモロッコなど広いエリアに分布しています。古くから絨毯を織るこれらの国々では、文化によって赤の用いられ方は違いますが、血の色である赤は生命の象徴という考え方は共通してあるようです。
赤い色をつくりだす天然染料
茜(ローナス)の根
細かいトゲを持つつる性の多年草。根を洗って干した後に石臼で挽いて粉末にします。人類が最も古くから利用してきた染色植物のひとつです。漢方の止血薬として用いられることも。
コチニール、ラック(カイガラムシ)
天然の赤の色素を生み出す動物染料。19世紀末に化学染料が広まるとかげりを見せましたが、現在では毒性のない染料として(主にヨーロッパで)食品などに使用されます。
赤いラグを合わせるポイント
さて、ここからはインテリアのお話です。
ソファやテーブル、TVボードといった手持ちの家具が既にあるお部屋。赤いラグやカーペットをどう合わせたら良いのか悩みますよね。赤は強い印象を持つ色。赤いヴィンテージラグをどう合わせたらいいか迷うときは、これからご紹介する2つのポイントだけ押さえてみてください。
床の色と赤の配分量
インテリアにおいては、空間の色の配分は3つに分けて考えます。ベースカラー(基調色)、アソートカラー(配合色)、アクセントカラー(強調色) の3つです。
ベースカラーは面積が広い床や壁、天井など。白やベージュ、ブラウンなど、落ち着いたカラーで構成されます。アソートカラー(配合色)はドアなどの建具や造りつけの家具、ソファーやカーテンなど。ベースカラーとアクセントカラーの間を取り持つ色で、ラグや絨毯はアソートカラーに位置付けられます。アクセントカラー(強調色)はクッションやインテリア小物など、面積の小さい部分です。
ベースカラー・・・・床、壁など
アソートカラー・・・カーテン、ソファ、ラグなど
アクセントカラー・・クッション、インテリア小物、観葉植物など
部分的に敷く「ラグ」は「アソートカラー」と呼ばれる配合色にあたります。
バランスの良い配分は以下の通りです。
ベースカラー(基調色)・・・空間の70%程度
アソートカラー(配合色)・・・空間の25%程度
アクセントカラー(強調色) ・・・空間の5%程度
ベースカラーにあたる床が濃いブラウンの場合、赤いラグは多少面積が大きくても床に馴染み落ち着いたイメージに。赤を主体とした大胆な柄もおすすめです。
一方、明るい色の床の場合は、赤が引き立ち強調されます。ヴィンテージラグを主役にするカラー配分です。この場合ラグは少し小さめサイズで赤の配分を抑えめにすると合わせやすいでしょう。さらに、アクセントとなるクッションやインテリア小物で赤をいれて色をリンクさせるとしっくりまとまります。
色のトーン(色の明度、彩度)を合わせる
色数を3つ程度に抑えるとお部屋全体がすっきりとまとまりますが、お部屋の中には既にある家具や小物でたくさんの色があることも多いでしょう。そんな時は、色のトーンを合わせることでまとまりのあるおしゃれな印象に。
色には明度と彩度があります。明度は明るさ、彩度は鮮やかさのこと。淡い色合いの中に突然鮮やかな色が入ると落ち着かない印象になりますが、全体のトーンが揃っていると色数が多くても不思議とまとまります。
手持ちの家具や小物が鮮やかな色ばかり、という場合は合わせるヴィンテージラグの赤のトーンに注目して選んでみてください。そうでなければ、ビンテージラグは落ちついた赤が多いので、トーンを気にする必要はなさそうです。床の色と赤の配分について少しだけ気をつけてみてください。
赤いヴィンテージラグの
インテリア実例
ヴィンテージラグ一覧
[ギャッベ] イラン産 / 1990年代
¥154,000(税込)
[ラティフケール] / 1980年代
¥89,100(税込)
[バルーチ] / 1970年代
¥69,300(税込)
[ペルシャ] イラン産 / 1990年代
¥660,000(税込)
[バルーチ] 1990年代
¥61,710(税込)
-SOLD OUT- [トルクメン] 2000年代 インテリア装飾用
¥35,200(税込)
[バーズ] 1980年代
¥48,510(税込)
バルーチ / 1990年代 インテリア装飾用
¥25,300(税込)
[ノマド] 1970年代
¥39,600(税込)
[リバースラグ] / RR03
¥88,000(税込)
[ノマド] 2000年代
¥118,800(税込)
[ノマド] 産 / 1970年代
¥39,600(税込)
[ノマド] 1970年代
¥38,500(税込)
-SOLD OUT- [ザーボル] イラン産 / 1970年代
¥67,980(税込)
[リバースラグ] / RR02
¥77,000(税込)
[ノマド] トルコ産 / 1950年代
¥131,670(税込)
[シラーズ] イラン産 / 1970年代
¥147,620(税込)
[ノマド] アフガニスタン ヘラート産 / 2000年代 インテリア装飾用
¥39,600(税込)
[トルクメン] 1970年代
¥192,610(税込)
-SOLD OUT- リヤ / 1980年代 インテリア装飾用
¥51,040(税込)
[カイセリ] トルコ産 / 1980年代
¥129,800(税込)
-SOLD OUT-[ノマド] / 1970年代
¥52,030(税込)
[リバースラグ プラス] / RR07
¥134,200(税込)
-SOLD OUT- [バルーチ] / 1980年代
¥31,900(税込)
[リバースラグ] / RR06
¥66,000(税込)
-SOLD OUT- [カシャーン] / 1980年代
¥99,660(税込)
[ノマド] イラン産 / 1970年代
¥167,200(税込)
[ザッカニー] アフガニスタン・ヘラート産 / 1970年代 インテリア装飾用
¥165,440(税込)
-SOLD OUT- [ペルシャ] イラン産 / 1990年代
¥660,000(税込)
-SOLD OUT- [バルーチ] 1970年代
¥39,600(税込)
-SOLD OUT- [バルーチ] アフガニスタン産 / 1980年代
¥53,790(税込)
-SOLD OUT- [シラーズ] イラン産 / 1960年代
¥147,290(税込)
[コルディスタンキリム] イラン産 / OK68
¥341,000(税込)
[シルト](ゴートキリム) トルコ産
¥79,200(税込)
-SOLD OUT- ヨリョクキリム / トルコ インテリア装飾用
¥12,100(税込)
[シャルキョイキリム] トルコ産
¥129,800(税込)
ローズキリム / モルドバ共和国 インテリア装飾用
¥46,200(税込)
[アナトリアキリム] トルコ産 インテリア装飾用
¥19,800(税込)
[シルト](ゴートキリム) トルコ産
¥85,800(税込)
-SOLD OUT- オールドキリム / イラン インテリア装飾用
¥69,300(税込)
-SOLD OUT- [ブルガリアキリム] ブルガリア産 インテリア装飾用
¥50,710(税込)
[MRYAM キリム] / OK78
¥154,000(税込)
[ローズキリム] / OK71
¥90,200(税込)
-SOLD OUT- クルディスタンキリム / イラン インテリア装飾用
¥100,540(税込)
原毛のトライバルラグ、エクリュラグとは
トライバルラグの選定人が原毛とナチュラルトライバルラグについて深堀りします。
原毛(げんもう)とは、生成り(エクリュ)とは
本来、「原毛」というと毛糸の原料となる羊、山羊などの動物の毛のことを言います。ですが、私たちは無染色で羊の毛本来の色合いを残した糸のことを「原毛」または「生成り」と呼んでいます。
生成色とは、染色をしていない、漂白をしていない生地そのものの色合いを指します。
最近、生成り色は英語での「エクリュ(ecru)カラー」が定着した呼び方になってきました。私たちは生成りの絨毯・ラグを「エクリュラグ」と呼んでいます。
特に原毛を主材料としたトライバルラグは遊牧民が織りなしたラグに多く見受けられます。
その主な理由は
近年、遊牧民は定住生活をしている人々も増えましたが、20年以上前は遊牧生活をしていました。羊番をするお父さんやお兄さんなどの男性たちの遊牧に女性たちも帯同していたようです。
遊牧民が織り上げるトライバルラグ。羊毛の染色の工程では、染料を固着するために70℃から100℃に沸騰した高温の湯を使います。染料を混ぜ合わせた熱湯に羊毛の糸を何度も湯通しをして色付けをするのです。
しかし遊牧生活では水はとても貴重なものです。染色するためには多量の水が必要となるため、上質な染色していない原毛を用いた意匠のトライバルラグが主に織られたようです。
原毛ラグの特徴ついて
染色と羊毛の脂分lanolin(ラノリン)
羊毛には油脂状の lanolin(ラノリン)という成分が含まれています。
lanolin(ラノリン)とは羊の皮脂腺から分泌される wax のようなものです。lanolin を纏った羊毛は防水性、防汚性に優れます。その上 wax は羊毛の繊維をまとめ毛羽立ちなどを抑え毛艶やが増し、肌触りも上等になります。
染色をする過程では煮沸した熱湯に一時間近く繰り返し湯通しをするため、羊毛の lanolin(ラノリン)も多少落ちるのです。
Lanolin を纏った上質な原毛で織られた代表的な織物
北欧、イギリスなどの漁師さんの作業服として使用されているフィッシャーマンニットやカナダバンクーバー島で生まれたカウチンセーターなどにウールの繊維に油脂を多く纏った原毛が用いられた理由も防水性に優れ、魚や狩猟での獣の汚れや臭いを防汚、軽減する生活の知恵だと思われます。
また lanolinには角質まで浸透し保湿作用を保つ成分が多く含まれます。保湿クリームなどの美容品や薬用品などの成分としても使用されるため、安価な羊毛はlanolinを脱脂しているものが多いようです。
そして少しでもlanolinを含む羊毛は染料をはじくために更に脱脂をしたうえで染料が入りやすくし一定に染まりやすくしたうえで大量生産品に使用されることが多いとのこと。
上質な原毛を用いられた本物のフィッシャーマンニットやカウチンセーターが高額になるのも納得です。
生成りトライバルラグの
色合いについて
皆さんは羊の毛の色というと、生成りのようなアイボリーっぽい色を思い浮かべるのではないでしょうか。
実は、羊は品種により様々な毛色を有します。
茶毛の羊、赤茶毛の羊、灰毛の羊、黒毛の羊、まだら色の羊など。
カウチンセーターはアイボリーの原毛、ダークブラウンの原毛、ライトブラウンの原毛、ダークグレーの原毛、ライトグレーの原毛など
一部のアクセントを除き、ほとんど原毛の生成り色で織り上げられています。
今トライバルラグの中でも大人のカッコよさが漂うナチュラルトライバルラグ、
エクリュラグ(生成り色のラグ)
原毛のトライバルラグ『ナチュラルトライバルラグ』に使用されている上質な羊の原毛には、保湿効果のある油脂状のWAXのような成分が沢山纏わりついているので汚れに強く、糸にするとWAXにより繊維がまとまることにより艶やかになり肌触りがとても滑らかになります。
なので、トライバルラグは気を遣って使用する方には向いていません。
自由におおらかに、大雑把に? 汚れなんか気にならない!
インテリアを愛用する方にお勧めの一生MONOのインテリアアイテムです。
まとめ
- ヴィンテージラグの赤は絨毯を織る部族や地域によって様々
- 赤いラグ 色合わせのポイントは床の色と赤の配分量
- 赤いヴィンテージラグを選ぶときはトーンに注目
- 無染色の羊毛本来の色合いの糸を「原毛」または「生成り」と呼ぶ
- 原毛ラグ、エクリュラグ(生成り色のラグ)が人気
この記事を書いた人: 今井 良成
ボー・デコールグループ 代表
趣味:山登り、パワースポット巡り
20代の頃からインテリア業界で主にインテリア全般の提案を行う。1997年からシンプルナチュラルデザインに「健康」「環境」を併せ持ったインテリア空間の提案とLOHASなインテリア製品の開発を始め、製品や生産国ごとに7つのインテリアベンチャー会社を起業。
現在までにテキスタイル製品120アイテム、ラグデザイン200アイテム、インテリア製品50アイテムなどのデザイン・企画開発を行うとともに、海外協業先の5カ国において日本国内の基準に合わせた製品開発指導もしています。
■2013年 自身がデザイン、ディスプレイをしたブースがインターナショナルギフトショー秋2013のディスプレイコンテストで準大賞を受賞
■2014年 自身がデザイン・プロデュースした製品4商品が GOOD DESINGN AWARD 受賞(オーナーを務める G-Reform株式会社にて)
■2018年 オリジナル開発のラグ・絨毯で『エコテックス®スタンダード100』肌着レベルのclass2 を6年連続で取得
※エコテックス®スタンダード100とは…350を超える有害化学物質が対象となる厳しい分析試験にクリアした製品だけに与えられる、世界最高水準の安全な繊維製品の証
現在もLOHASなインテリア製品のデザイン、企画、生産地への指導を行い、‘見た目‘より『質』に重きをおいた空間プロデュースや製品開発に取り組んでいます。
ボー・デコールセレクトのヴィンテージラグ
ボー・デコールオンラインとは1999年から「造り」「健康」「環境」をコンセプトに、全国の皆さまに永く使える上質な天然素材のインテリアを発信し続けているLOHASなインテリアショップです。オリジナルブランドの開発も手掛け、ウールラグ『ハグみじゅうたん®』リネンカーテン『Lif/Lin(リフリン)』リネンとコットンの雑貨『8à(ハチア)』を展開。全国のインテリアショップ、デパートなど258社に提供しているロハスインテリア商材の総合開発会社でもあります。オンラインショップでは、自社開発のオリジナル商品とコンセプトに添った厳選したアイテムをセレクト。手仕事で造られた永く愛用できる天然素材インテリアを、少しでもお求めやすい価格で提案しています。 |