カーテンの断熱効果を有効活用。知っておきたい種類と選び方

2021.11.01 2022.06.28

カーテンの断熱効果を有効活用 知っておきたい種類と選び方

窓があると、空間に抜けができるため、開放的で心地よく感じられます。でも、メリットばかりとは限りません。

冬の時期、暖房を付けているのになんだか冷え込むと感じることはありませんか? 「窓は熱の逃げ道」ともいわれるように、厚みのない窓ガラスは室外の冷気を伝えやすく、同時に室内の暖気を室外に逃してしまいます。

そんなときに活躍するのが、断熱カーテン。ここでは、カーテンの断熱効果と選び方についてご紹介します。

ボー・デコールオンラインとは?

1999年から「造り」「健康」「環境」をコンセプトに、永く使える上質な天然素材のインテリアを発信しているLOHASなインテリアショップ。オリジナルブランドの開発も手掛け、全国のインテリアショップ、デパートなどに提供しています。手仕事で造られた永く愛用できる天然素材インテリアを、少しでもお求めやすい価格で提案しています。

 

断熱カーテンとその効果とは?

カーテンには、インテリア性を高めるデザインカーテンのほか、さまざまな効果を持つ機能性カーテンがあります。機能性カーテンとは、遮光、防音、防炎など特別な効果が得られるもので、断熱カーテンもそのひとつです。なかには、デザイン性と機能性の両方を兼ね備えたカーテンや、複数の機能を持ったカーテンもあります。

断熱カーテンとは?

「断熱カーテン」とは、熱の伝導率を小さくする機能を持たせたカーテンのこと。裏地が縫い付けてあったり、特殊な生地が織り込まれていたりと、熱を伝わりにくくする工夫が施されています。これにより、暖房などで暖まった室内の熱が外に漏れ伝わるのを防止する効果が生まれます。そのため、主に室温と外気温との差が大きい冬の時期に使用されます。断熱カーテンを使うと、室内温度の低下を防げることから、暖房効率のアップと省エネ効果も期待できます。

「断熱カーテン」と名前が似ているものに、「遮熱カーテン」や「防寒カーテン」があります。「遮熱カーテン」は太陽の光のうち「熱」の侵入を防ぐもので、夏に使用されるのが一般的です。「防寒カーテン」は室内外の空気の侵入防止に効果的な厚手のカーテンの総称です。混同して使用されているケースも見受けられますが、ここでは区別して考えます。

遮熱カーテンと防寒カーテンについて、詳しくはそれぞれ下記をご参照ください。

カーテンの遮熱効果のメリット~有効活用のための基礎知識~ >>

防寒に役立つカーテンの選び方と暖かい部屋づくり >>

断熱カーテンの効果とメリット

実は、ガラスの熱伝導率は小さく、鉄やコンクリートよりも熱を伝えにくい素材です。それなのに、「窓が熱の逃げ道」になってしまうのはなぜなのでしょうか?

それは、窓ガラスの「厚み」に原因があります。採光や透過性が求められる窓ガラスは、壁に比べて圧倒的に薄い状態で使用されるため、熱の伝導を防ぐことができないのです。窓ガラスに断熱性を持たせるためには、何らかの方法で空気の層を作り出して、厚みを加える必要があります。それを窓ガラスで実現したものが「断熱ガラス」、カーテンに工夫を施したものが「断熱カーテン」というわけです。

断熱カーテンはある程度の厚みがあるため、商品によっては、防音効果、結露防止効果、遮光効果などが期待できるものもあります。

防音カーテンの選び方や注意点は以下もご覧ください。

防音カーテンの効果はどれくらい?選び方や注意点について >>

断熱フィルム(シート)との比較

では、断熱カーテンにはどの程度の効果があるのでしょうか。ここでは、窓ガラスに直接貼り付ける断熱シートと比較して考えてみます。前述のとおり、窓ガラスには採光や透過性が求められます。

まずは、透明なフィルム状の断熱シートですが、これはガラス窓と同じく、光を透過すると同時に熱も通してしまいます。また、フィルムは窓ガラスよりも薄いことから、断熱性能はほとんど見込めないと言えるでしょう。また、貼ったままの状態で夏を迎えた場合には、フィルム自体が熱を抱え込んでしまう可能性があります。

つぎに、不透明な断熱シートですが、ある程度の厚みがあり空気を内包する素材であれば断熱効果が期待できます。ただ、不透明なシートを窓に貼り付ける場合、採光や透過性といった機能は劣ってしまいます。当然、室内が暗くなってしまうので注意が必要です。日没後に取り外すことが可能なシートを貼る場合には影響ありませんが、毎朝毎夕に手間が必要になるため実用的とは言えないかもしれませんね。

インテリア性においても、種類の豊富な断熱カーテンに比べて、断熱シートは大幅にダウンすることは否めません。

断熱カーテンの使い方

断熱カーテンは、通常のカーテン同様にいろいろな使い方ができます。タイプ別に用途を考えながら、場所に合った使い方を考えてみましょう。

スタンダード型

カーテンレールに吊るして、左右に開閉する通常スタイルの断熱カーテンです。どんなお部屋にも設置しやすい標準タイプ。カーテンのドレープ(ひだ)が空気の層を生み出すため、最も断熱効果が期待でき、結露しやすい場所にもおすすめ。

パネル型

カーテンの仕様をパネルタイプでオーダーします。カーテンレールに吊るしてのれんのように使用したり、パネルを左右に移動させたりすることが可能です。スタンダードなカーテンに比べて、必要な生地が少なくてよいため、予算が抑えられるメリットも。ただ、ドレープがないので断熱効果は控えめ。横長タイプの窓の場合、必要な場所にだけパネルを移動させることができて便利。あまりカーテンを開閉しないトイレ内の小窓や、隣家と開口部が重なる窓などにも。

ロールカーテン型

ロールカーテンタイプは、カーテンレールにそのまま設置できるものも販売されています。単体で使用するだけでなく、奥側のカーテンレール(通常はレースカーテンを吊るす方)にロールカーテンを設置し、ドレープカーテンと二重使いすることも可能。パネル型との大きな違いは、使用しないときに巻き上げできる点。それぞれ窓の向きや角度が異なる出窓に使用するのもよいでしょう。

断熱カーテンの効果的な設置方法

断熱カーテンを選んでも、設置の仕方によっては効果なし……といった残念な場合も。断熱カーテンの効果を最大限に活かすため、設置方法を確認して、工夫を加えてみましょう。

カーテンでなるべく窓枠より広い面積を覆う

カーテンレールを窓枠に対してぴったりサイズで設置すると、カーテンと窓枠の間の空間から冷たい空気が室内に逃げやすくなります。窓枠に対して長めのカーテンレールを用意したり、カーテンのドレープをたっぷり取る仕様にしたりといったように、できるだけしっかりと窓を覆う工夫をすると効果的です。

カーテンと床との隙間を最小限にする

冷たい空気は下側にたまる性質があるため、とくに床面は注意が必要です。既成カーテンを購入する場合には、できるだけ床との隙間が生まれない長さを選ぶことが重要です。カーテンをオーダーする場合には、床上1cmに仕上げるのが一般的ですが、足元が冷えると感じる場合には、カーテンフックのアジャスターで床面ぎりぎりまで丈を調整するのもよいでしょう。

カーテンを二重使いする

レースカーテンとドレープカーテンの二重使いにすれば、それだけで空気の層が2倍に増えることになるため、断熱効果がアップします。どちらも断熱効果のあるカーテンを選ぶと、さらに効果アップが期待できます。

リネンカーテンで
断熱効果を高めるポイント

断熱マークのある機能性カーテンは冬の心強い味方ですが、できれば天然素材のカーテンを選びたいという方もいらっしゃることでしょう。その点では、リネンカーテンは天然素材ながら断熱効果も期待できる素材と言えるでしょう。天然素材であるリネンは、糸にうねりがあるのが特性。繊維と繊維の間に自然に空気を内包するため、これがクッションの役割を果たします。そのため、冷たい外気の侵入や室内の暖気が室外に漏れ出るのを防ぐ、断熱効果が期待できます。とはいえ、断熱の機能を持つカーテンと比べると、機能性の面ではやや物足りないかもしれません。でも、天然素材ならではの風合いから放たれるふんわりとした雰囲気は、やはりリネンカーテンならではの魅力ですよね。

風合いが美しいリネンカーテンを使って空間を彩りつつ、断熱効果を高めるポイントを紹介します。

上と横もしっかりカバー

リネンカーテンの断熱効果を高めるためには、通常の断熱カーテン以上に、隙間をなくすことに注意したいもの。気になる横の隙間(カーテンと窓ガラスの間)をなくすために、ドレープカーテンの端をレースカーテンのレールの端まで引き込む方法があります。さらに、上部の隙間をなくすためにカーテンボックスを設置するのも良いアイデア。上と横の隙間をしっかりとカバーすることで、室内の暖気が外に漏れ出るのを防ぐことができます。

ドレープとレースの二重掛け

リネンカーテンの場合、必ずといっていいほどおすすめしたいのが、ドレープとレースの二重掛けです。空気の層が2つできることで、断熱効果のアップが期待できます。また、リネンカーテンは外から透けて見えることを心配される方も多いようですが、二重掛けをすることで遮像効果もアップします。リネンならではのやわらかな採光を確保しつつも、外から中が透けて見えることはほとんどありません。

ロールカーテンとの併用

リネンのカーテンにしたいけれど、「寒い地域に住んでいる」「寒さに敏感」などの理由でお悩みの方には、ロールカーテンとの併用をおすすめします。寒さが気にならない時間帯は、ロールカーテンを上げておくことで、リネンカーテンならではのやわらかな採光や風合いを楽しむことができます。寒さの厳しい日や夕方以降は、断熱効果の高いロールカーテンを下ろして、さらにリネンのドレープカーテンを引くことで、室内側では常にリネンカーテンのナチュラルな雰囲気を感じることができます。

断熱カーテンで快適な暮らしを

断熱カーテンを上手に利用すれば、足元の冷え込みともおさらばできて、寒い季節も安心して過ごせそうですね。断熱性に優れた機能性カーテンから、ナチュラルな風合いが魅力のリネンカーテンまで、機能面でもデザイン面でも部屋にぴったり合った断熱カーテンを選ぶことで、寒い冬でも快適に過ごせそうです。

ボー・デコールは自然素材を使用したオリジナルのリネンカーテンを展開しています。厚手や薄手、ドレープカーテンやレースカーテンなど、使い勝手の良いラインアップでデザインと機能性を重視した組み合わせが選べます。

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1999年から「造り」「健康」「環境」をコンセプトに、全国の皆さまに永く使える上質な天然素材のインテリアを発信し続けているLOHASなインテリアショップです。オリジナルブランドの開発も手掛け、ウールラグ『ハグみじゅうたん®』リネンカーテン『Lif/Lin(リフリン)』リネンとコットンの雑貨『8à(ハチア)』を展開。全国のインテリアショップ、デパートなど258社に提供しているロハスインテリア商材の総合開発会社でもあります。オンラインショップでは、自社開発のオリジナル商品とコンセプトに添った厳選したアイテムをセレクト。手仕事で造られた永く愛用できる天然素材インテリアを、少しでもお求めやすい価格で提案しています。


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