カーテンの遮熱効果のメリット~有効活用のための基礎知識~

2021.11.01 2022.05.23

カーテンの遮熱効果のメリット ~有効活用のための基礎知識~

大きな窓のある部屋は、開放的で心地よいもの。ガラス窓から太陽の光がたっぷりと降り注ぎ、空間を明るくしてくれます。

ところが設置場所によっては、大きな窓から入り込む光が放つ「熱」が大きな問題になることも。窓ガラスは熱を通しやすく、大きな窓はその熱をどんどん室内に通してしまうため、特に夏の暑い時期にはこの「熱」問題は深刻です。

そこで、注目したいのが遮熱効果のあるカーテン。太陽光線の熱を跳ね返して、室温の上昇を和らげる働きを上手に活用してみましょう。

ここでは、遮熱カーテンの効果と基礎知識についてご紹介します。

ボー・デコールオンラインとは?

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遮熱カーテンの基礎知識

通常のカーテンにプラスアルファの機能を持たせたものを、機能性カーテンと呼びます。遮熱カーテンもそのひとつ。機能性カーテンは種類が多いうえに、似たような名前のものもあり、どんな違いがあるのか分かりにくいと感じる方も多いようです。

そこで、遮熱カーテンとほかの機能性カーテンとの違いについて、基礎知識をまとめました。

遮熱カーテンとは

遮熱カーテンとは、太陽光線から放出される熱を遮って、部屋の温度が上がるのを防ぐ効果のあるカーテンのこと。主に、太陽からの熱で部屋が暑くなりがちな夏の時期に使用するものです。

遮熱カーテンと赤外線

遮熱カーテンについて、もう少し詳しく説明します。

遮熱カーテンには、太陽光の不可視光線(目に見えない光)のうちの「赤外線」を遮る効果があります。赤外線と聞くと、「こたつ」を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんね。「こたつ」から想像するとおり、赤外線には体や物を温める熱作用があります。そのため、赤外線が窓から入り込むと、部屋全体が温まってしまうのです。

寒い冬には温室のようにぽかぽかとしてよいのですが、夏の時期には室内がまるでサウナのように感じられることも。こうした事態を防ぐために考えられたのが、遮熱カーテンというわけです。

遮熱カーテンは、外が明るい時間帯に長い時間を過ごす部屋にはマストアイテムと言えそうです。また、細かい話ですが、赤外線は波長の長さによって近赤外線、中赤外線、遠赤外線に分けられます。カーテンの機能に「遮熱」の表記があったとしても、必ずしもすべての赤外線を防げるわけではありません。カーテンの素材や加工の違いによって性能も異なります。

遮熱カーテンと、名前の似たものに「遮光カーテン」があります。こちらは可視光線(虹の七色のような目に見える光)を遮る効果を持たせたもので、赤外線を防ぐ効果はありません。つまり、文字どおり、熱(暑さ)を遮るのが「遮熱カーテン」、光(まぶしさ)を遮るのが「遮光カーテン」というわけです。

ちなみに、遮光カーテンでも遮熱カーテンでも遮ることができない光があります。それは、紫外線(UV)です。そのため、家具やインテリアの日焼けや色あせを防ぎたい場合には、UVカット表記のあるカーテンを選んでくださいね。

遮熱カーテンと断熱、防寒用カーテンとの違いとは?

ほかにも、遮熱カーテンと混同されやすいものがあります。

「断熱カーテン」や「防寒用カーテン」と呼ばれるものです。ときには、混同して使用されているケースも見受けられます。実際には、下のように機能や使用する時期などに違いがありますので、参考にしてくださいね。

遮熱カーテン

太陽から放出される赤外線(熱)を遮る効果があります。室内への侵入を抑制して、室温が上がるのを防ぐことから、主に夏に使用されます。

断熱カーテン

室内の暖気が、窓を通して外に逃げるのを抑制する効果があります。室温の冷え込みを防ぐことから、主に冬に使用されます。

防寒用カーテン

特定の機能を指すのではなく、冷気が室内に入るのを軽減する効果のある厚手のカーテンの総称。

断熱カーテンと防寒用カーテンについて、詳しくは下記をご参照ください。

カーテンの断熱効果を有効活用。知っておきたい種類と選び方 >>

防寒に役立つカーテンの選び方と暖かい部屋づくり >>

遮熱カーテンを使う
メリット、デメリット

主に夏の暑い時期に活躍する遮熱カーテンですが、デメリットはないのでしょうか? 気になる遮熱カーテンのメリットとデメリットを考えます。

メリット

室内温度の上昇を緩和できる

遮熱カーテンの一番のメリットとも言えるのが、室内温度の急激な上昇を防ぐ効果です。

冷房効率が上がって、省エネに貢献できる

急激な温度上昇を防ぐことは冷房効率のアップにつながり、結果的に電気代の節約や省エネへとつながります。遮熱カーテンを使うことは、環境にやさしく、エコにもつながるのです。

素材によっては、ある程度の遮光効果と防音効果も期待できる

遮熱効果があるカーテンは、ある程度の厚さのあるカーテンが多く、その場合にはある程度の遮光効果や防音効果も期待できます。

デメリット

冬の時期、日射熱による暖かさを取り込みにくい

太陽光の赤外線(熱)を遮る効果は、年間を通して変わりません。そのため、冬の時期も、遮光カーテンを引いている時間帯には、太陽の熱で室内を温めることはできません。ただし、厚手カーテンの場合は、暖房で温めた室内の空気を保温する効果については期待できます。

一般的なカーテンより値段が高い

機能性カーテンは一般的なカーテンより値段設定が高めです。冷房効率が上がることを考えると、長い目で見れば損はないようにも感じます。とはいえ、窓の数が多い場合には、必要な場所を絞った方がよさそうです。

遮熱カーテンの性能と
効果的な組み合わせ

ひと口に遮熱カーテンといっても、素材や加工法による性能の違いがあります。遮熱カーテンの性能を判断する基準と、効果的な組み合わせについて、見ていきましょう。

遮熱マークの表示と遮熱率

一定の遮熱効果が認められるカーテンには「遮熱」の表記があります。この「遮熱」マークは、一般社団法人日本インテリアファブリックス協会(NIF)の「カケンレフランプ法」で遮熱率25%以上と判断された製品にのみ表記が許可されています。また、新しい基準として「JIS L 1951法」が使われている場合もあります。こちらは、機能によって、「S15-」(遮熱率15%未満)から「S65+」(遮熱率65%以上)まで、7段階の記号で表示されています。

遮熱カーテンの加工法による性能の違い

遮熱カーテンは、熱を通しづらくする工夫の違いによって、大きく2種類に分けられます。素材の持つ特性を生かした遮熱カーテンは、デザインやカラーが豊富。性能を重視するなら、効果が持続する特殊加工の遮熱カーテンから選ぶとよいでしょう。

空気を内包させた遮熱カーテン

生地の素材そのものが空気を内包しているもの。または、空気を内包する織り方を施したもの。

生地に特殊な繊維を使用した遮熱カーテン

赤外線反射セラミックや酸化チタン(可視光線や紫外線を反射)などの超微粒子を生地に織り込む加工を施したもの。

遮熱カーテンの効果的な組み合わせ

遮熱効果を最大限引き出すには、ドレープカーテンとレースカーテンの両方に遮熱カーテンを選ぶのがベストです。とはいえ、予算面も気にかかります。

どちらか一方だけを選ぶ場合には、レースカーテンに遮熱性能を持たせる使い方をおすすめします。

というのも、ガラス窓にいちばん近い側にあるレースカーテンに遮熱機能があれば、一定量の熱を跳ね返すことができるため、ドレープカーテンにまで伝わる熱を減らすことができるからです。

一方で、ドレープカーテンのみ遮熱にした場合には、ドレープが遮った日射熱を、その窓側にあるレースカーテンが吸収して保温することになる(その熱は室内に放出されます)ので注意が必要です。

遮熱効果を高める
リネンカーテンの選び方

遮熱効果は欲しいけれど、できれば加工されたものではなく、自然素材のカーテンを選びたいという方もいらっしゃることでしょう。

それなら、リネンのカーテンを選んでみてはいかがでしょうか? リネンカーテンには、機能性カーテンのような「遮熱」の表記はありませんが、素材の特性として、ある程度の遮熱効果が期待できます。

遮熱効果を考慮したリネンカーテンの選び方をご紹介します。

密度の高い厚手の素材を選ぶ

麻を原料とするリネンカーテンは自然素材のため、素材の繊維の太さが均一でない特性があります。そのため、繊維と繊維の間に隙間が生まれ、所々に空気を内包しています。このことがリネンカーテンの風合いの良さでもあり、リネンカーテンの素材自体が持つ遮熱効果にもつながっています。

LifLinplus / Plain / ハーフシアー ナチュラル

さらに、遮熱効果を求める場合には、できるだけしっかりとした密度で織られた厚手のリネンカーテンを選ぶとよいでしょう。

また、ドレープとレースともにリネンカーテンを選ぶことで、インテリア性がアップするのと同時に、遮熱効果も高めることができるのがうれしいところです。

ボー・デコールのオリジナルリネンカーテンは、ナチュラルな風合いと、しっかりとした厚手の織り生地が人気の既成カーテンです。シンプルなホワイトから、ほんのりとした色合いまでそろい、お好きな組み合わせをお選びいただけます。

ほどよい薄さのハーフシアーリネンカーテン
【LifLin plusシリーズ】レース Plain

しっかりとした厚手の織り生地
【8a Hatia“fine”シリーズ】ドレープカーテン

ロールカーテンを併用する

リネンカーテンだけではちょっと物足りないと感じる方には、遮光ロールカーテンと併用してみてはいかがでしょうか。

窓に近い側に遮熱機能のあるロールカーテンを設置し、部屋側にリネンカーテンを吊るします。ロールカーテンは、部屋の壁紙の色に合わせたオフホワイトやベージュのような色合いを選ぶと、リネンカーテンと相性良く収まります。

この組み合わせであれば、暑さが気になる夏の時期はロールカーテンを下ろして熱を防ぎ、冬の時期はロールカーテンを上げてリネンのカーテンのみを使用することで、明るさや暖かさを取り入れることができます。これなら、一般的な遮熱カーテンのデメリットを回避できますね。

リネンカーテンの柔らかでナチュラルな質感を楽しみながら、実用的な遮熱効果も得られるおすすめのスタイリングです。

遮熱カーテンを上手に利用して
快適に過ごそう

窓から差し込む太陽の熱は、何もしなければ室内温度をぐんぐん押し上げてしまいます。遮熱カーテンを活用することで、快適で過ごしやすい環境をキープしたいものです。どの窓にどの程度の遮熱効果が必要なのかということと、予算や好みと実用性のバランスを考えて、機能性カーテンからリネンカーテンまで、さまざまな遮熱カーテンを上手に活用してみましょう。

ボー・デコールは自然素材を使用したオリジナルのリネンカーテンを展開しています。ドレープカーテンやレースカーテンなど、ナチュラルな色合いのラインアップで好みの組み合わせが可能です。

ボー・デコールのオリジナルリネンカーテン
リネン100%カーテン一覧

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1999年から「造り」「健康」「環境」をコンセプトに、全国の皆さまに永く使える上質な天然素材のインテリアを発信し続けているLOHASなインテリアショップです。オリジナルブランドの開発も手掛け、ウールラグ『ハグみじゅうたん®』リネンカーテン『Lif/Lin(リフリン)』リネンとコットンの雑貨『8à(ハチア)』を展開。全国のインテリアショップ、デパートなど258社に提供しているロハスインテリア商材の総合開発会社でもあります。オンラインショップでは、自社開発のオリジナル商品とコンセプトに添った厳選したアイテムをセレクト。手仕事で造られた永く愛用できる天然素材インテリアを、少しでもお求めやすい価格で提案しています。


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