白いカーテンの魅力「おしゃれは引き算」インテリアコーディネートのコツ
カーテンをはじめ、インテリアに使われている色のほとんどが白。さし色にベージュ、グレー程度で、あとは家具や窓枠、建具の素材の木やスチールのみ。それなのにとびきりおしゃれに見える家ってありますよね。
最近では、洋書だけでなくインスタグラム、ピンタレストなどで海外の素敵な家、インテリアを目にする機会も増えてきました。(インスタグラムの#白インテリアはすごく参考になります)
そんな海外の家のインテリアでもひときわ目を惹く、永遠の憧れが白を基調としたものです。白に少しのベージュやグレー、ナチュラルな木の家具やカーテンとお気に入りの小物、観葉植物…。
そんな空間に身を置けば、不思議と穏やかな気持ちになれ、心も落ち着いてリラックスできそうな気がします。
ボー・デコールオンラインとは?1999年から「造り」「健康」「環境」をコンセプトに、永く使える上質な天然素材のインテリアを発信しているLOHASなインテリアショップ。オリジナルブランドの開発も手掛け、全国のインテリアショップ、デパートなどに提供しています。手仕事で造られた永く愛用できる天然素材インテリアを、少しでもお求めやすい価格で提案しています。 |
カーテン・インテリアを白で統一する際に大事なのは素材感
インテリアを少ない色、白や黒だけのモノトーンや、白やベージュなどのニュートラルカラーなどでまとめる場合、とても大切なのは素材感です。例えば、極端に白だけでまとめるとしましょう。
カーテンも、ソファの生地もクッションも、すべて同じ素材でまとめてしまったなら、もちろん統一感はありますが、何の魅力もないただの色が白いだけのインテリアとなり、とても薄っぺらく見えてしまいます。
ファッション好きな方は洋服を例に考えてみてください。全身真っ白な装い、たとえばコットンのシャツに同じくコットンのパンツ。アクセサリーも帽子もストールも何もつけず、ただそれだけの装いなら、清潔感はあるけれどまるで作業着のよう。
同じ白でも、トップスをリネンの白いシャツにすれば、洗練されたカジュアルに、ボトムスを白いサテン生地のような艶感のあるものにすればよりエレガントに見えます。そして、シルバーやゴールドのアクセサリーや麦わら帽子、透け感のある白いストールと足していけば、色を加えなくともとてもオシャレな印象になります。要は単色、ワントーンのコーディネートこそ、素材感で表情を出すことが大切ということ。
インテリアでも同じことです。ですから、白をベースとしたインテリアにした場合、カーテン選びはより大切なポイントとなります。なぜなら、部屋の中で占める面積、視線に入ってくる面積がかなり大きいから。
白カーテンは天然繊維のリネンがおすすめ
色の少ないインテリアこそ、カーテンの素材感は肝要なのです。同じ白でも、化学繊維と天然繊維の生地とでは、部屋に与える印象、柔らかさや存在感が違います。
新品で掛けたばかり頃は、そこまで差を感じなくても、年月を経るごとその違いは大きくなるはず。化学繊維の白は、ホコリを吸着してグレーっぽく薄汚れてきてしまうことも多く、経年劣化していくのに対し、天然繊維、特にリネンは多少色焼けすることはあってもホコリもつきにくく、洗うごとにより柔らかい表情になり経年変化を楽しめます。
何より、リネン越しの光は優しく、家の中の空気感までもが違ってくる感じがすると思います。
白カーテンを背景とするコーディネート
カーテンの中でも、特に昼間も閉めていることが多い光を通すシアーカーテン(いわゆるレースのカーテン)の場合、多く目にする色が白です。
透け感のある白いカーテンは光を美しく透過し、部屋を明るく見せてくれるのが選ばれる大きな理由のひとつ。
もう一つの理由は、壁の色。圧倒的に多い白い壁に合わせ、同化するように白いシアーカーテンを選ぶケースが多いのだと思います。つまりカーテンを「背景」とする考え方。
「レースのカーテンは白でしょ」となんとなく選んでいる方も多いかと思いますが、シアーカーテンを壁の色と同化させることで、家具やアート、照明などのアイテムがより合わせやすくなり、それらが際立たってきます。
さらにドレープカーテンも白を選べば、昼夜問わず「背景」となります。つまり、白い壁の家であれば、白いカーテンはまず失敗のない選択ということ。そこで先にも述べたとおり、大切なのが素材感なのです。均一に織られた表情のない白いカーテンではあまりにも素っ気なく、ものによっては安っぽく見えてしまいます。
白リネンカーテンには表情がある
おすすめは天然素材のリネン。リネンなら、たとえ白の無地であっても、生地そのものに自然の表情があるので、それだけで奥行き感が生まれます。射し込む光も柔らかく、カーテンと光が織りなすドラマティックなシーンが生まれます。同じ白でも、シアーカーテンには刺繍など地模様の入ったリネン生地を選び、ドレープカーテンはシンプルな無地の厚手のリネン生地にするとさらに表情豊かに。
そして、ソファは白いコットンの張り地、クッションに白のウールやニット素材を合わせていくなど、素材の違う白をどんどん重ねることで、白いインテリアにさらに厚みが生まれ、よりおしゃれに魅力的になっていくのです。
白カーテンの差し色アクセント
真っ白いカーテンでは面白味がないなぁという方、ほんの少しアクセントが欲しいという方には、写真のようにさし色代わりにタッセルをベージュやグレーにしてみるだけでもキリリと締まり、印象が変わります。
また、ドレープカーテンの裾の方をベージュやグレーの生地で切り替えてみたり、裾に近い箇所に1本ラインを入れてみるのもおすすめ。白を基調にはしたいけれど何かしらアクセントが欲しい、ひとひねり欲しいと言う方や、思いきった色はちょっと…と言う方にも取り入れやすく、グッと洗練され、おしゃれに見えるアイデアです。
この場合、同じ生地の色違いを選ぶと、洗濯時の縮み方も同じで、扱いやすいと思います。
インテリアコーディネートのコツは引き算
再びファッションの話に戻りますが、個性の強い色を3色以上取り入れたコーディネートはかなり難易度が高いですよね。手っ取り早くおしゃれに見せるには、色を2色程度までに抑えるか、同系色のワントーンでまとめるのがコーディネートのコツ。
インテリアも同じで、いきなり大胆な色同士を合わせるのはハードルが高いもの。ましてや家具やカーテンは洋服のように簡単に買い替えるわけにもいきません。
インテリアのコーディネートに自信がないなという方こそ、強い色や好きな色は、クッションカバーやスロー、テーブルリネンなどで取り入れるのをおすすめします。カーテンやソファをベーシックな白系でまとめるのは飽きずに長くインテリアを楽しむための手段の1つなのです。
白を基調としたインテリアは、おしゃれで洗練されて見える永遠の憧れ。それを実現させるために大切なのは“白”の素材感。まずは白いカーテンの素材選びが大切なポイントになるのです。
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インテリアライター・エディター
鈴木奈代
雑誌やカタログ、ウェブ、書籍を中心に、インテリアや料理や食器などの暮らしにまつわるページを手がけ、取材・提案をする。雑誌『VERY』の大人気だった連載企画「日曜日の風景」の取材、及び2回にわたる書籍化も手がけた。
『日曜日の風景 何でもない週末の、何でもない一日』
『日曜日の風景 Part2』
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