洗えるラグ・絨毯、洗濯できるラグ・絨毯はどのようなラグがおすすめ?
ラグや絨毯の開発、生産指導の仕事に携わり15年。
私が仕事上よく聞かれるのが、「自宅で洗えるラグ・絨毯やコインランドリーなどで洗濯できるラグ・絨毯を探しているけど、どのような種類、素材のラグ・絨毯がおすすめですか?」というものです。
長年ラグを開発してきた私が洗えるラグについて、確認するポイント、おすすめの素材などについて解説します。
ボー・デコールオンラインとは?1999年から「造り」「健康」「環境」をコンセプトに、永く使える上質な天然素材のインテリアを発信しているLOHASなインテリアショップ。オリジナルブランドの開発も手掛け、全国のインテリアショップ、デパートなどに提供しています。手仕事で造られた永く愛用できる天然素材インテリアを、少しでもお求めやすい価格で提案しています。 |
洗えるラグ・絨毯を選ぶときに確認したい3つのポイント
ご自宅で絨毯やラグを洗ったりすることはとても不安ですよね。
洗えるラグ・絨毯を選ぶにあたり確認した方が良い3つのポイントがあります。
- ラグ、絨毯の重量
- 洗濯堅牢度について
- 仕様や素材を確認する
一つずつ見ていきましょう。
1.ラグ・絨毯の重量について
ご自宅でラグ・絨毯を洗う場合
家庭で使用している洗濯機には洗濯物の種類・大きさ・厚さなどによって洗える量が異なります。現在お使いの洗濯機の取り扱い説明書を確認してみてください。
一人暮らしの方の洗濯機は6~7㎏の容量が多いようですがファミリータイプの洗濯機では10㎏前後の容量の洗濯機が人気のようです。脱水なども考えると容量めいっぱいに詰め込まず、重さもかたよりがないようバランスを考え洗濯ネットに入れお洗濯した方が良いです。
やはりご自宅の洗濯機でのラグ・絨毯のお洗濯はハードルが高いように思います。
コインランドリーで洗う場合
コインランドリーでは20㎏、30kgなどの大容量洗濯機や、毛布やカーペットなども洗える大型洗濯機もあります。
ですが三分の一以下で洗ってくださいというところもあるようなので注意が必要です。ホームページなどで確認してみてはいかがでしょうか。
洗濯機またはコインランドリーの容量に合わせて、絨毯やラグの重量を確認して検討します。
まずは重量の確認からです。
2.洗濯堅牢度について
最近は少なくなりましたが・赤いTシャツを洗濯したらピンク色になって洗濯水が赤色になった・ネイビーのシャツと白いシャツを一緒に洗ったら白いシャツが薄青い色に染った皆さんそんな経験ありませんか?品質タグに色移りしますと記載してある衣料もあります。
これは特に着色をした濃い色の衣料に多く起こります。水洗いをすると少なからず色染めした染料は色が落ちます。そして色落ちにもレベルがあるのです。その基準を洗濯堅牢度(JIS)といいます。洗濯堅牢度には専用の試験があります。
洗濯堅牢度試験とは(ニッセンケン様 HPより引用)
ニッセンケン様 HP
対象の布に白い布をあわせてから洗濯石鹸を入れて専用の機械に入れて回します。洗濯が終わった時に白い布に対象の印刷物の色が移って(移染して)いないかを判定します。
色移りの度合いは9段階に分けられます。特に頻繁に他のものと洗濯する衣類には高い基準が要求されます。ラグや絨毯は他の衣類と一緒に洗濯することは少なく、それほど頻繁に洗うこともないと思います。衣類に比べると洗濯頻度が少ない点から、衣類と同じレベルである必要はありませんが、洗濯堅牢度がどのくらいかは確認しておくと良いと思います。
個人的にはラグ・絨毯などの洗濯堅牢度は単体で洗うことを前提に2級(上から7番目のランク)ほどのレベルがあれば問題ないと考えています。
(それほどに気にしない方であれば、です)
※あまり気にしないタイプの個人的意見ですのでご了承ください。
色落ちは気になるけど自宅やコインランドリーなどで自分で洗いたい、洗濯できるラグ・絨毯が良いという方には生成り色や白、アイボリー、ベージュ、ライトグレーのラグ・絨毯がおすすめです。こういった色は染料をあまり使用していないことが多いので、洗濯による色移りの心配も少ないです。
3.仕様や素材を確認する
洗いやすいラグ・絨毯の仕様に関して
ラグ・絨毯の裏面に糊やラテックスなどをあまり用いていないものが良いのではないでしょうか。
ラグや絨毯には型崩れしにくいよう糊やラテックスが塗られているものもあります。ラテックスには滑り止めの効果もあります。白っぽい糊やラテックスは固さがあるので、裏面を見るとすぐに判ると思います。また糊付けやラテックス加工は長年使用していると硬化してきて剥離し粉が出る場合があります。粉落ちを防ぐために、裏面に布張りしているものもあります。
比較的安い価格のラグ・絨毯は裏面の糊やラテックスが硬化しやすいように思います。
ラグや絨毯を購入するときは、裏面もぜひ確認してみてください。
洗える素材に関して
水洗いしても縮みにくい繊維の代表的なものはナイロン、ポリエステルなどの化学繊維です。そのかわり化学繊維は摩擦により静電気がおきやすいため汚れや埃が付きやすくなります。
その分洗濯したくなる回数が増えるのでは・・・と思います。
天然素材の綿、麻繊維は最初に水洗いすると縮みやすい特徴があります。特に織り上げたままのコットンラグ・絨毯、ウールラグ・絨毯は最初に水洗いすると10%程縮むと思います。天然素材のコットンのラグやウール素材のラグ・絨毯でも織り上がってから一度水洗いをしているものもあります。水洗いしてあるコットンラグ、ウールラグ・絨毯はご使用後水洗いをしても3~5%程のの縮みになると思われます。水洗い後のラグ・絨毯の方がお勧めです。また2回目以降は衣類と同じで水洗いしてもほぼ縮まなくなります。
ラグ・絨毯を洗濯するときは
水洗いをするとラグや絨毯は水分を含みとても重くなります。絨毯そのものの重量の2倍以上になります。特にリビングサイズは厚手のラグ・絨毯でなくても重くなることを想定しておいた方が良いです。(薄手の平織りのマットでもかなり重くなります)脱水を軽めにして夏場の気候が良い時に直射日光が当たらないところで陰干しがおすすめ。
化学繊維のラグ・絨毯は熱に弱い特徴があります。コインランドリーの乾燥機は高温になるので、できれば避けた方が良いでしょう。
ラグ、絨毯の仕事一筋の15年の開発担当者からの洗えるラグ・絨毯のアドバイスでした。
この記事を書いた人: 今井 良成
ボー・デコールグループ 代表
趣味:山登り、パワースポット巡り
20代の頃からインテリア業界で主にインテリア全般の提案を行う。1997年からシンプルナチュラルデザインに「健康」「環境」を併せ持ったインテリア空間の提案とLOHASなインテリア製品の開発を始め、製品や生産国ごとに7つのインテリアベンチャー会社を起業。
現在までにテキスタイル製品120アイテム、ラグデザイン200アイテム、インテリア製品50アイテムなどのデザイン・企画開発を行うとともに、海外協業先の5カ国において日本国内の基準に合わせた製品開発指導もしています。
■2013年 自身がデザイン、ディスプレイをしたブースがインターナショナルギフトショー秋2013のディスプレイコンテストで準大賞を受賞
■2014年 自身がデザイン・プロデュースした製品4商品が GOOD DESINGN AWARD 受賞(オーナーを務める G-Reform株式会社にて)
■2018年 オリジナル開発のラグ・絨毯で『エコテックス®スタンダード100』肌着レベルのclass2 を6年連続で取得
※エコテックス®スタンダード100とは…350を超える有害化学物質が対象となる厳しい分析試験にクリアした製品だけに与えられる、世界最高水準の安全な繊維製品の証
現在もLOHASなインテリア製品のデザイン、企画、生産地への指導を行い、‘見た目‘より『質』に重きをおいた空間プロデュースや製品開発に取り組んでいます。
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ボー・デコールオンラインとは1999年から「造り」「健康」「環境」をコンセプトに、全国の皆さまに永く使える上質な天然素材のインテリアを発信し続けているLOHASなインテリアショップです。オリジナルブランドの開発も手掛け、ウールラグ『ハグみじゅうたん®』リネンカーテン『Lif/Lin(リフリン)』リネンとコットンの雑貨『8à(ハチア)』を展開。全国のインテリアショップ、デパートなど258社に提供しているロハスインテリア商材の総合開発会社でもあります。オンラインショップでは、自社開発のオリジナル商品とコンセプトに添った厳選したアイテムをセレクト。手仕事で造られた永く愛用できる天然素材インテリアを、少しでもお求めやすい価格で提案しています。 |