絵画だけでなく絨毯や織物などの工芸品をタペストリーとして壁に飾る文化 トライバルラグ、アンティークラグ編

2023.08.14 2023.08.18

トライバルタペストリー

海外から工芸品や装飾品を買い付ける仕事をしている関係で、海外の取引先のご自宅やゲストハウスに宿泊することがままあります。

そしてそのお宅やゲストハウスには必ずと言って良いほどエントランスやリビングはもちろん、ダイニング、寝室にも、有名無名に限らず絵画や手工芸品が壁に飾られています。

今回はそんな壁を飾る文化についてお話します。

ボー・デコールオンラインとは?

1999年から「造り」「健康」「環境」をコンセプトに、永く使える上質な天然素材のインテリアを発信しているLOHASなインテリアショップ。オリジナルブランドの開発も手掛け、全国のインテリアショップ、デパートなどに提供しています。手仕事で造られた永く愛用できる天然素材インテリアを、少しでもお求めやすい価格で提案しています。

 

壁を飾る文化は洞窟壁画から?

人間はいつから壁を飾っていたのか、美術史を学んだわけでもないので解りません。

詳しい方からお聞きした受け売りですが、最初は非言語コミュニケーションとして視線やジェスチャーなどの他にその時代の居住空間である洞窟に動物や植物などを描くことで伝達したのが洞窟壁画の始まりかもしれません?
ラスコー洞窟の壁画、オーストラリアの先住民が暮らした洞窟にも壁画がその他にもアフリカ、東南アジアにも洞窟壁画があるそうです。

フランス ラスコー洞窟の壁画
ラスコー洞窟の壁画

誰かが描いた絵にはその人にしか計り知れない意図や物語があり、それを見た人自身が自分なりに解釈して想像することにより、様々な感受性や表情などが生れたのではとお聞きしたことがあります。

それと同様に
絵、絵画、手工芸品などのアートを身近に見ることにより様々な感性が私たちに育まれるのかもしれません。

そしていろいろな方のお宅にお邪魔してみると絵画だけではなく、手工芸品などをとてもお洒落に壁にアートとして飾り付けています。

壁の装飾品としての手工芸品

私見ですが、壁の装飾品としてよく見かける手工芸品をご紹介します。

ペルシア絨毯やヴィンテージ絨毯

まず多いのがペルシア絨毯などやヴィンテージ絨毯をタペストリーとして飾っているお宅。
ペルシア絨毯などでは高密度で織り上げられた高価な絨毯を最初から壁にかけるタペストリーとして織り上げているものもあります。

ゴブラン織りのタペストリー

ゴブラン織りとはフランスのゴブラン家の工房で製作された綴織のタペストリーが始まりです。現在では綴織一般の名称となりました。
新しく織られたゴブラン織りよりも年代物の古いゴブラン織りを飾り付けている方が多いように思います。

部族デザインのオブジェや工芸

アフリカなどの部族デザインで手作りされた古そうなオブジェや民族工芸などが壁に飾られているのもよく目にします。私たち日本人には馴染みが薄いですが、木彫りのお面や草ビロードで織られたクバ布をタペストリーとして飾ったりと。

アフリカのクバ布(草ビロード)を壁に飾った様子
アフリカのクバ布(草ビロード)を壁に飾って

最近は美術館くらいでしか見かけませんが日本人が一刀彫の能面を壁に装飾品として飾り付けたり、衣桁に着物をかけ飾るのと同じ感覚なのでしょう。

掛け軸や日本の伝統的な工芸品

日本では和室のお部屋が数少なくなりなりましたが、昔は掛け軸や日本の伝統的な工芸品である帯なども床の間に装飾品として設えていました。

掛け軸
床の間の掛け軸もタペストリーのひとつ

キリム、トライバルラグ

そして海外でも昔から壁にかける装飾品として人気なのが、部族の伝統的織物であるキリムやトライバルラグなどです。
キリムやトライバルラグの歴史は3000~4000年前からと言われており、その伝統的な意匠を持つ織物は一点一点手仕事で織り上げられており美術的な要素を多分に含んでいます。

キリムを壁に飾る
キリムを壁かけに

タペストリーとしてお部屋を彩る
トライバルラグやキリムの飾り方

キリム OK49-TK1212042 壁掛けイメージ

壁に飾るだけでなく床の装飾品として

ヴィンテージキリムをウォールナット材のチェストに合わせて

海外の住宅では暖炉の前に装飾絨毯として
防炎性能の高い羊毛のトライバル絨毯を飾り付けているお宅も多いです。

以前、7年ほど軽井沢でショップを運営していた時に壁に絵画だけでなく工芸品を飾り付けさせていただいたり、床の装飾品としてトライバルラグをプランした経験があります。

素敵ですよ、工芸品を設えるのは。

壁掛けで楽しめる
トライバルタペストリー
壁掛けで楽しめるラグ トライバルタペストリー
ボー・デコールセレクトの
キリム、トライバルラグ
ライタープロフィール
ボー・デコールグループ 代表

この記事を書いた人: 今井 良成

ボー・デコールグループ 代表
趣味:山登り、パワースポット巡り

20代の頃からインテリア業界で主にインテリア全般の提案を行う。1997年からシンプルナチュラルデザインに「健康」「環境」を併せ持ったインテリア空間の提案とLOHASなインテリア製品の開発を始め、製品や生産国ごとに7つのインテリアベンチャー会社を起業。
現在までにテキスタイル製品120アイテム、ラグデザイン200アイテム、インテリア製品50アイテムなどのデザイン・企画開発を行うとともに、海外協業先の5カ国において日本国内の基準に合わせた製品開発指導もしています。


2013年 自身がデザイン、ディスプレイをしたブースがインターナショナルギフトショー秋2013のディスプレイコンテストで準大賞を受賞
2014年 自身がデザイン・プロデュースした製品4商品が GOOD DESINGN AWARD 受賞(オーナーを務める G-Reform株式会社にて)
2018年 オリジナル開発のラグ・絨毯で『エコテックス®スタンダード100』肌着レベルのclass2 を6年連続で取得
※エコテックス®スタンダード100とは…350を超える有害化学物質が対象となる厳しい分析試験にクリアした製品だけに与えられる、世界最高水準の安全な繊維製品の証


現在もLOHASなインテリア製品のデザイン、企画、生産地への指導を行い、‘見た目‘より『質』に重きをおいた空間プロデュースや製品開発に取り組んでいます。

ボー・デコールオンラインとは

1999年から「造り」「健康」「環境」をコンセプトに、全国の皆さまに永く使える上質な天然素材のインテリアを発信し続けているLOHASなインテリアショップです。オリジナルブランドの開発も手掛け、ウールラグ『ハグみじゅうたん®』リネンカーテン『Lif/Lin(リフリン)』リネンとコットンの雑貨『8à(ハチア)』を展開。全国のインテリアショップ、デパートなど258社に提供しているロハスインテリア商材の総合開発会社でもあります。オンラインショップでは、自社開発のオリジナル商品とコンセプトに添った厳選したアイテムをセレクト。手仕事で造られた永く愛用できる天然素材インテリアを、少しでもお求めやすい価格で提案しています。


インテリアショップ ボー・デコール