洗濯表示をチェックしよう!大切な布製品を傷めないための扱い方を紹介

2022.03.07 2022.10.26

洗濯表示をチェックしよう!大切な布製品を傷めないための扱い方を紹介

お気に入りの服やテーブルクロス、カーテンなど、身近な布製品はたくさんあります。キレイを保つために洗濯できるものがほとんどですが、素材によって扱い方は異なります。

うっかりすると、洗濯で縮んだり色あせてしまったりすることも。最近は多様な素材が使われ、繊細なデザインも多く見られるため、洗濯も丁寧に行いたいですね。残念な洗い上がりにしないために、事前に確認したいのが洗濯表示。

この記事では洗濯表示の意味を確認しながら、布製品の正しい洗い方やポイントを紹介します。

ボー・デコールオンラインとは?

1999年から「造り」「健康」「環境」をコンセプトに、永く使える上質な天然素材のインテリアを発信しているLOHASなインテリアショップ。オリジナルブランドの開発も手掛け、全国のインテリアショップ、デパートなどに提供しています。手仕事で造られた永く愛用できる天然素材インテリアを、少しでもお求めやすい価格で提案しています。

 

洗濯表示の目的

日本国内で販売されている布製品のほとんどには、小さなタグが付けられています。これは「品質表示」と呼ばれるもので、主な使用者である消費者の保護を目的として義務付けられているものです。一点もののハンドメイドであっても、販売対象が不特定多数の一般消費者の場合には、必ず付けることになっています。

品質表示には、製品の材質情報と洗濯表示が記載されています。洗濯表示は布製品全般における「取扱説明書」のように考えるとよいでしょう。

洗濯表示は家庭用品品質表示法に基づき、商品の品質について表示すべき事項や表示方法が定められており、繊維製品のケアにおいて大切な役割があります。繊維製品を洗濯した際に、破れたり色落ちしたりして回復できないような状態にならないよう、取り扱い方や洗濯機、乾燥機などの使い方を教えてくれます。

また、洗濯表示は、日本工業規格の「繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法」にならって、洗い方・干し方・アイロンのかけ方などが示されています。表示記号は「洗濯処理」「漂白処理」「乾燥処理」「アイロン仕上げ処理」「商業処理」の5個の基本記号といくつかの付加記号で構成されます。

新洗濯表示と旧洗濯表示の違い
(変更前、変更後)

洗濯表示は2016年(平成28年)12月1日から新表示となり、以前とは表示記号が変わっています。変更前は22種類だった洗濯記号が41種類に増えており、タンブル乾燥(ドラム式)や酸素系漂白剤の取り扱いなど、以前にはなかった変化に対応しているものです。また国内外で洗濯表示が統一されたため、海外製品についても家庭でのケアがしやすくなっている点にも注目です。

新洗濯表示は、旧洗濯表示と表示記号のデザインが似ています。しかし、単純に、旧洗濯表示のデザインが少し変更されただけ、というわけではありません。新表示では「指示(推奨)表示」から、「上限表示」に変更されている点に注意が必要です。以前は指示表示として「こんな風に取り扱えばよい」という基準となるものでしたが、新たな「上限表示」は取り扱い範囲の上限を示すもので、表示どおりかそれ以下の範囲で扱う必要があります。

例えば高アイロンの表示があるものは、旧表記では「アイロンは210℃を限度とし、高い温度(180~210℃)でかける」という意味でしたが、新表記では「底面温度200℃を限度としてアイロン仕上げが可能」となります。表記によって細かい違いがあるため、しっかりチェックしておきましょう。手持ちの布製品のケアをするときには、洗濯記号が旧表示か新表示かをよく確認してから、洗濯や乾燥・アイロンを行うことが大切です。

新しい洗濯表示
新洗濯表示

新しい洗濯表示早見表|経済産業省より

旧表示の一覧表はこちらから確認

洗濯表示の見方(意味)やポイント

ここからは新しい洗濯表示の見方と、洗濯の際のポイントを紹介します。それぞれの意味を理解して、製品に合った洗濯方法を確認してくださいね。

主な洗濯表示の見方

先にもお伝えしたとおり、新洗濯表示は41種類あります。そのなかから代表的な10種類を紹介します。

手洗い・40℃が限度

液温は40℃を限度とし手洗いができる

水を張ったたらいの中に手を入れているようなマークは、40℃以下のぬるま湯を使って手洗いを行うという意味があります。主にデリケートな繊維に対して表示されるもので、温度が適正でないと伸びや縮みを起こしやすいため、注意しましょう。また、機械洗いでは生地を傷める可能性があります。

30℃を限度に洗濯機使用が可能・弱水流

液温は30℃を限度として非常に弱い洗濯ができる

水を張ったたらいに、30と数字が記され、その下に2本の線が引かれています。これは、30℃を上限として、洗濯機で洗えるというマークです。下部にある線は水流を表しており、線が多いほど「弱い力」で洗うように推奨されています。特に2本線がある場合は、デリケートな繊維を扱うもので、洗濯機の機能としては「おしゃれ着洗い」「デリケートコース」などが該当します。

塩素系及び酸素系の漂白剤を使用して漂白ができる

塩素系及び酸素系の漂白剤を使用して漂白ができる

三角形のマークは、漂白剤の使用が可能であることを表します。塩素系、酸素系いずれの漂白剤も使用が可能です。

塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止

塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止

三角形のマークに×が描かれているものは、漂白剤の使用不可を表します。

底面温度200℃を限度としてアイロン仕上げができる

底面温度200℃を限度としてアイロン仕上げができる

アイロンの形の中に丸点がかかれているマークは、アイロン仕上げの温度を示すものです。上図の3つの点は200℃までの温度で、アイロンがかけられることを示しています。アイロンの図形では点2つで150℃、点1つで110℃を表します。

ぬれつり干し推奨

ぬれつり干し推奨

四角の中に縦線がかかれているものは、つり干しを示します。縦線2本はぬれた状態を指し、このマークはぬれた状態でつり下げて干すことが推奨されています。

日陰のぬれ平干し推奨

日陰のぬれ平干し推奨

縦線がつり干しを示すのに対し、横線は平干しを意味します。横線2本でぬれた状態を指し、ぬれた状態でのつり干しを意味します。さらに、上図は四角の左上に斜線があります。斜線は日陰を表すもので、この場合、ぬれた状態で日陰での平干しが推奨されています。

低い温度でのタンブル乾燥可能(上限60℃)

低い温度でのタンブル乾燥可能(上限60℃)

四角の中に丸、さらにその中心部に丸点があるものは、タンブル乾燥機が使用可能であることと上限の温度を表しています。上図は、点が1つなので上限60℃です。点が2つあるものは上限80℃でタンブル乾燥機が使用できることを表します。

クリーニング店でウェットクリーニングができる

クリーニング店でウェットクリーニングができる

丸の中にWの文字が書かれているものは、クリーニング店での水洗いができることを意味します。

クリーニング店でパークロロエチレン及び石油系溶剤によるドライクリーニングができる

クリーニング店でパークロロエチレン及び石油系溶剤によるドライクリーニングができる

丸の中にPの文字があり、その下に横線がかかれているものは、クリーニング店でのパークロロエチレン及び石油系溶剤による弱いドライクリーニングができることを表しています。

表示とともに布製品の状態を確認

洗濯表示は、あくまで素材やデザインなどを考慮して推奨されているものです。なかには、すでにダメージがあるものや、長く使ううちにくたびれてしまったものもあるでしょう。洗濯表示とともに、布製品の状態を確認したうえで、適切な洗濯方法を選ぶようにしましょう。洗濯時のポイントをまとめました。

  • 製品そのものの状態を見る
    上述したように、表示タグだけではなく、製品そのものの状態をよく確認する必要があります。フリンジの有無や織り目の粗さ、刺繍の有無など、デザインによっても扱いが変わります。
  • 縮みや風合い、水洗いによる変化に注意
    リネン・レーヨン・キュプラ系は縮みやすい素材です。自宅での洗濯が心配なときには、プロに任せることをおすすめします。
  • 染色状態を確認
    あと染めの布製品は、水に浸けると色落ちする可能性があります。特に初めて洗うときは注意が必要です。ほかの洗濯物と一緒に洗わない、別に手洗いをするなど、状態に合わせてケア方法を変えましょう。
  • 縫製状態を確認
    細い繊維が使われているものや刺繍があるもの、引っ掛かりに弱い織り製品などは、洗濯機を使うと大きなダメージを受ける場合があります。ネットに入れて洗う、手洗いするなど、丁寧なケアを行いましょう。
  • 付属品を取り外す
    ボタン、スパンコールなどの付属品は、洗濯機を使用すると外れる場合があります。付属品を外してから洗うようにしましょう。扱いについて不安がある場合には、プロに任せると安心です。

家庭で洗濯をする場合の順序

洗濯表示について確認する前に、まずは洗濯機を使う際の正しい洗濯の順序と注意点を確認しておきましょう。

<洗濯の正しい順序>

1.洗濯槽に水を入れる

2.1の水に洗剤を溶かす

3.洗濯槽に衣類を入れる

洗濯機の中に汚れた衣類をためておき、その上から水を入れるという手順になっていませんか? 多くの自動洗濯機では、洗濯機の中に入れた衣類の量に応じて、自動的に水量を設定してくれる機能がついています。しかし、生地に直接水がかかると繊維を傷める可能性があるため、本来は水より先に入れるのは好ましくありません。また、洗剤を入れる場合にも、水量に合わせて適切な量に調整する必要があります。

できれば、洗剤をしっかり溶かすために、多めの水に洗剤を入れて軽く洗濯槽を回し、十分に洗剤がなじんだあとで洗濯物を入れるとよいでしょう。一般的に、粉末洗剤の方が液体洗剤よりも洗浄力が高いとされているので、しっかりと汚れを落としたいなら粉末を使うのがおすすめです。正しい順番で洗濯を行えば洗剤の溶け具合も確認でき、気になる粉末の溶け残りも予防できます。また、日本の水道水は洗浄力が高いといわれる軟水であり、節水モードにするよりも水を多く使う方が、繊維へのダメージは起きにくいと言われています。

ただし、最近の洗濯機にはさまざまな機能があり、洗濯によるダメージを軽減するものもあります。正しい洗濯方法を知るとともに、使用している洗濯機の取扱説明書を確認しながら、大切な衣類や布製品を守りましょう。

まとめ:旧表示との違いを知って正しく洗おう

布製品を大切に扱うためには、正しい洗濯方法を知っておくことが大切です。洗濯表示にはさまざまな意味があり、一度に覚えきれないかもしれません。また旧表示に慣れていると、新表示では混乱してしまう場合もあります。消費者庁のホームページでは、新しい洗濯表示について詳しく解説されています。楽しく洗濯表示を覚えられるすごろくやかるたも提供されており、正しい洗濯方法への呼びかけが行われています。大切な布製品を長く愛用できるように、そして快適な暮らしのためにも、洗濯表示を意識して丁寧なケアを行いましょう。

ボー・デコールの天然素材インテリア
ボーデコールの天然素材ラグ一覧
ボー・デコールのリネンカーテン

ボー・デコールオンラインとは

1999年から「造り」「健康」「環境」をコンセプトに、全国の皆さまに永く使える上質な天然素材のインテリアを発信し続けているLOHASなインテリアショップです。オリジナルブランドの開発も手掛け、ウールラグ『ハグみじゅうたん®』リネンカーテン『Lif/Lin(リフリン)』リネンとコットンの雑貨『8à(ハチア)』を展開。全国のインテリアショップ、デパートなど258社に提供しているロハスインテリア商材の総合開発会社でもあります。オンラインショップでは、自社開発のオリジナル商品とコンセプトに添った厳選したアイテムをセレクト。手仕事で造られた永く愛用できる天然素材インテリアを、少しでもお求めやすい価格で提案しています。


インテリアショップ ボー・デコール