木の重さ比べてみました!
木の重さ比べてみました!

同じデザインの家具でも
木の種類によって
その重さは異なります
色や木目の他に
「重さ」も気になる!
それぞれの木の重さの違いや
堅さの関係などなど・・・
奥が深い重さの秘密に迫ります

木によって重さが違うのはなぜ?

普段生活している中で、同じサイズの色々な種類の木を持ち比べることはあまりないので木の種類による重さの違いにはなかなか気づきにくいですが、ふと椅子を持ち上げた時に「この椅子やけに重い!」なんて感じることがあると思います。その重さの違いは、比重の違い。密度が詰まっている木は空気層が少ないので必然的に重くなり、空気の層が多い木ほど軽くなるのです。

一般的に、針葉樹は空気の層が多く軽くやわらかい質感に、広葉樹は密度が詰まって重く堅くなる傾向にあります。

重さを比べてみましょう!

実際に同じ大きさの木で重さを量って実験。比べたのは家具で使われる頻度が高い広葉樹の「ウォールナット」「チェリー」「オーク」材の3つ。家具選びでもよく迷われるこの3つは、はたしてどのくらい重さが違うのでしょうか?

木の重さ比べてみました!
同じサイズ(10×5.5×2.5cm)にカットした
3つの木材を量ります!

ウォールナット材

ウォールナット材の重さ
ウォールナット材
ウォールナット材の重さ
90g

まずは一番人気のウォールナットから。重さは90g。ウォールナットは硬いですが、広葉樹の中では比較的軽い方に入ります。

チェリー材

チェリー材の重さ
チェリー材
チェリー材の重さ
約89g

続いてチェリー材。重さは90g弱とほぼウォールナットと同じ結果に。重さはほとんど一緒ですが、ウォールナットよりは少しだけ柔らかいのが特徴です。

オーク材

オーク材の重さ
オーク材
オーク材の重さ
122g

最後に明るい木のオーク材。これがダントツで重くて122g!このくらい違うと、手で持っても明らかに重いのが分かります。


3つの木を比べてみると、オークだけずっしり重く、ウォールナットとチェリーは違いがほとんど感じられませんでした。安定感が欲しければオーク、軽さを取るならウォールナットかチェリーといったように、木目や色以外にも重さも選択肢の候補にいれてみてもいいかもしれませんね。

その他の木の重さ

先ほど量った3つの木以外にも沢山種類のある木。その他にもいくつかピックアップして重さの比較をしてみました。

木の重さの違い

スギやヒノキなどの針葉樹はとくに軽いです。ビーチはオークと同じブナ科の木なので、同じくらい重い木ですが、同時に粘り気もあるので丈夫で加工がしやすく、多くの家具に使われています。それぞれ異なる特徴も木の良さのひとつ。家具屋さんに行くときには、色々な木の椅子を持ち比べてみるとその違いがよく分かるはずです。

重さと堅さの関係

木は基本的には「軽い=やわらかい」「重い=堅い」という特性を持っています。針葉樹のような空気をたくさん含んだやわらかい木は、床材におすすめ。裸足で過ごすのが好きな方にはたまらない気持ち良さです。ただ、やわらかいだけあって傷はつきやすく、本や携帯などを落とした途端にボコッとへこんでしまいます。

一方で堅い木が多い広葉樹は、傷が付きにくいので家具材に向いています。もちろん床材にも人気。ただ、堅いからこそ裸足でずっといると若干足が疲れてくることも。堅い床にはスリッパがあると安心です。

スギ材のフローリング
スギ材のフローリング
オーク材のフローリング
オーク材のフローリング

軽さを求めたら傷が付きやすく、傷つきにくさを求めると堅くなったり重くなるもどかしさもありますが、それもまた木のおもしろいところですね。

家具の重さどう影響する?

木の重さを量ってみて、「軽い木」と「重い木」の違いが分かったと思いますが、家具になったときどのくらいの差がでるのか心配ですよね。実は家具の重さは、木の種類よりも造りの方が影響していることの方が多いです。(もちろん、木の種類によっても違うのは前提ですが)

例えばこちらの無垢材で出来た二つの椅子。

デザインが違えば重さが変わるのは当然ですが、それでも倍くらいの差がありますね。なぜこんなに違うのかというと、それは造りが違うから。

①は安定感があってどっしりとした椅子、②は出し入れを軽くして気軽に座れる椅子。このように、このふたつの椅子はそもそもの使用用途が異なるため、重さも大きく変わってきます。

家具の重さが気になったら、販売店にまずはその家具自体が「軽いか、重いか」を確認してから選ぶと安心。その上でより軽い材種を選ぶといいと思います。

コンパクトで軽い無垢の椅子 / 持っても軽い。見た目も軽い。使いやすい無垢の椅子。
②の椅子は座面の裏側を薄くしているので
とても軽いのが特徴

また、椅子の出し入れの際は、持ち上げるよりも引いて動かす方が多いので、そこまで重さを気にしなくても問題なくお使いいただけます。引くのに抵抗がある方は脚の裏にフェルトを貼ってあげれば安心です。

フェルト

まとめ

家具の重さは、造りや使われている木によっても様々ということが分かりましたね。持ち運びを頻繁にする、掃除のときに必ず動かすなどの使い方をされる場合は、できるだけ軽い木を選ぶと安心。ゆったりくつろぎたい、椅子を支えにして立ち上がることが多いなどであれば、どっしりと重い木がいいかもしれません。

どういった使い方をするかで「軽い方がいいか」「重い方がいいか」が変わってきます。選ぶ前に普段の暮らし方をイメージしてみるのがおすすめです。